もくぞうせんじゅかんのんりょうわきじぞう
木造千手観音両脇士像

国指定 有形文化財 【指定年1901年】
分類/彫刻

解説

木造千手観音坐像(もくぞうせんじゅかんのんざぞう)は、三尾寺(みおじ)の本尊(ほんぞん)で、戦乱により消失した伽藍(がらん)を永禄2年(1559)呰部(あざえ)丸山城主の庄兵部大輔勝資(しょうひょうぶだいすけかつすけ)が再建した際に、千手観音を中尊にして左に不動明王(ふどうみょうおう)・右に毘沙門天(びしゃもんてん)を配した三尊形式(さんぞんけいしき)に安置したとされる。寺伝によると、本尊の千手観音坐像は寺の西南にある愛宕山(あたごやま)の草庵で行基(ぎょうき)自らが彫刻したと言われ、両脇士像は弘法大師(こうぼうだいし)が彫り本尊の脇士として安置したと言われる。本像は像高130cm、檜(ひのき)の寄木造(よせぎづくり)で漆箔(しっぱく)・彫眼(ちょうがん)・内刳(うちぐり)で、肉付きの引き締まった面相(めんそう)や地髪部(じがみぶ)の毛筋のおだやかな表現から、鎌倉時代特有の感覚がうかがえる作である。なお、頭上面・両側の脇手・合掌手持鉢等は後補(こうほ)である。

所有者:三尾寺
所在地:新見市豊永赤馬
公開状況:非公開

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