らしょうもん
羅生門

国指定 記念物 【指定年1930年】
分類/ 天然記念物

解説

羅生門(らしょうもん)は、標高400m前後の草間台のドリーネにできた石灰岩の巨大なアーチで、第1門から第4門までアーチがつながり、末端は羅生門第1洞と呼ばれる吸い込み穴となる。成因は古い鍾乳洞(しょうにゅうどう)が崩落し、一部分が残存してアーチとなった鍾乳洞の最後の姿である。チョウジガマズミ・ヤマトレンギョウ等の石灰岩植物のみならず、洞口から吹き出す低温多湿な自然状態から、高山性や北方系の貴重な蘚苔類(せんたいるい)や地衣類(ちいるい)が隔離分布している。蘚苔類では、サガリヒツジゴケ、イギイチョウゴケ、セイナンヒラゴケ、昆虫ではガロアムシ等の洞穴昆虫が生息しており、7月初めになるとドリーネ内外で黄金色の光を点滅させるヒメボタルが見られる。また夏期はモヤや冷気を感じることができ、まさに「羅生門」の名に相応しい光景を見ることができる。

所有者:新見市
所在地:新見市草間
公開状況:公開

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