なぎなた くにしげ
薙刀 国重
市指定 有形文化財 【指定年1978年】 分類/工芸品
解説
本刀は、刃長38.8cm、反り3.03cm、造り込みは薙刀造(なぎなたづくり)で庵棟(いおりむね)、薙刀樋(なぎなたひ)と添樋(そえひ)を掻(か)き、頭(かしら)がやや張って先反(さきそ)りがつよくついている。鍛えは、板目肌(いためはだだ)が所々ながれ、地沸(じにえ)つく。刃文は、直刃調(すぐはちょう)に互(たがい)の目を交え、小足入(こあしはい)り、荒めの沸がよくつき匂口(においぐち)が深い。帽子は、突き上げてつよく返り、棟焼(むねや)きがある。茎(なかご)は生(う)ぶで反りがなく、尻は浅い栗尻(くりじり)、鑢目(やすりめ)は筋違いの棟角で目釘孔が1個ある。茎の表裏に、「奉納□長刀 姫宮大明神 山城大掾源國重」「延寶七年未九月吉日 願主野々上村□□□若林八郎右衛門尉信忠」(1679)と刻まれている。
平成30年度から令和元年度にかけて、日本美術刀剣保存協会岡山県支部主催の「奉納刀研磨プロジェクト」で研磨された。
所有者:日咩坂鐘乳穴神社
所在地:瀬戸内市長船町長船(備前長船刀剣博物館寄託)
公開状況:寄託先の展示状況による
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