かいごもりまつり
かいごもり祭
市指定 民俗文化財 【指定年1989年】 分類/無形民俗文化財
解説
元弘2年(1332)、後醍醐天皇(ごだいごてんのう)(在位1318−1339)が隠岐(おき)へ流される途中に唐松(からまつ)の国司神社で休息した。このとき、地区の男性は天皇を警備するため神社に集まり、女性・子どもは戸を閉めて家にこもり火気を止めて慎んだと言われる。これを聞いた天皇は大変喜び、この神社に対して甲冑(かっちゅう)と矢1本を奉納し、また田を置いて位を下賜(かし)した。そのため、この地を「位田」(くらいだ)と呼び、この祭を「皆籠祭」と呼ぶようになったと伝えられる。祭は旧暦正月亥の日(2回あれば初めの日、3回あれば中の日)に行う。祭の当日は、岩山神社(いわやまじんじゃ)での神事のあと、社人(しゃにん)2人と供人(ともびと)1人で神社を出発し、田津川で身を清め、白装束(しろしょうぞく)・わらじ掛けに着替えて奥宮(弥山)をめざす。鳥居に差し掛かったところでそばに祀(まつ)る国司宮(くにしぐう)の小社で白餅・粟餅・榊(さかき)・弓の矢柄(やがら)等を供えて祀り、祝詞(のりと)をあげる。ここから上には社人・供人以外には上がることができない。続いて、中御崎の国司宮で麹(こうじ)・長刀等を供えて祝詞を奏上する。奥宮では、供人が携えた麹・御幣(ごへい)・お山銭等を供えて祀り、その後サイコロで各地区の吉兆を占う。
所有者:岩山神社
所在地:新見市唐松(岩山神社)
公開状況:行事にあわせて公開
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