とだけじゅうたくおもや
戸田家住宅主屋

国登録有形文化財 【指定年2022年】
分類/建造物

解説

戸田家はかつて庄屋を務めた旧家で、元禄10年(1697)関長治が新見藩を立藩した際、入部に尽力した功績により名字帯刀を許された。本主屋は、木造厨子2階建て、入母屋造(いりもやづくり)の桟瓦葺(さんがわらぶき)で、四周に下屋を廻しており、外壁は漆喰塗、南東側は下見板張の腰壁付で、玄関付近を縦張の羽目板としている。正面には式台(しきだい)玄関を設け、2階部分は、七宝柄の海鼠壁(なまこかべ)を1段廻し、正面に虫籠窓(むしこまど)をあしらい整えている。保存されている鬼瓦には、「新見三ヶ市山根屋藤田郎」「天明丙午(天明6年)」と製作者と年号が刻まれている。また梁の釿(ちょうな)の痕跡や和釘の使用、柱梁の風化具合からも江戸時代後期と推定されるなど、伝統的な庄屋建築の様式を備えた建物である。

所有者:個人
所在地:新見市上熊谷
公開状況:非公開

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